【史跡】サバウツガー(サバ沖井戸)はどんな場所?

【史跡】サバウツガー(サバ沖井戸)はどんな場所?

こんにちは!宮古島に移住した宮古猫です。

歳を重ねるにつれ、歴史ある場所に関心を持つようになってきた今日この頃です。


今回は宮古島から橋でつながる伊良部島にある史跡を紹介します!
その名もサバウツガー!!

聞き慣れない名前ですが、きちんと意味も歴史もある場所です。


こんな場所

・宮古島市指定史跡
・景色が最高に良い
・昔の人はスゴいな!と思ってしまう場所


そんなサバウツガーについて詳しく解説していきます!


サバウツガーとは?

宮古島市の観光案内看板によると、サバウツガーについては次のように書かれています。

直径1.5m、深さ4.5mの石積みの井戸とその周辺地域、そして井戸までの階段を含めて史跡指定されている。1966(昭和41)年8月の簡易水道が敷設されるまで、240年以上も佐良浜の人達の生活用水として活用されてきた井戸である。
名前の由来は、池間島から見た地形が鮫(サメ)の口に似ていることからサバウツと名付けられたものと考えられている。井戸を発見したのは「ミャーギ「ミャーギ立の金大主」と「フッズゥーの松大主」の2人で、サバウツバンタ(バナタ)での野良仕事の合間に、水の音を聞き、発見したと言われているが、潮の干満により塩分濃度が高くなる為、飲料水には適さない。鍛冶技術や石工技術を知る上からも貴重な史跡である。

宮古島市指定史跡 指定年月日 1975(昭和50)年8月1日


「ガー」というのは宮古島の方言で井戸のことで、湧水が出る場所や井戸があった場所の地名を付けて「〇〇ガー」と呼ばれ、島のあちこちに現在もガー跡が残っています。

なぜサバウツは池間島から見た名前??

と思いますが、サバウツガーがある伊良部島の佐良浜地区は池間島から移住した人々が住み着いた地区なのです。

池間島の人口が多くなったことで、1720年に池間島の分村として作られた集落が現在の「伊良部池間添」と「伊良部前里添」という住所の場所です。


最新のゲノム解析でも、池間島と佐良浜地区が同じルーツを持つ民族であることが分かりました!

出典:沖縄タイムス


サバウツガーは池間島からの人口移住よりも前に、もともと伊良部島に住んでいた人によって発見されていました。

水汲みは女達の日課で、午前3時から1日3〜4回123の階段を往復したという、生きるための過酷な歴史をもっている。

水は生きる上で欠かせないですが、サバウツガーで毎日の水汲みはハンパなく重労働です。なぜそんなに大変なのかは後述します。


サバウツガーへの行き方

サバウツガーは伊良部島のメインの集落、佐良浜港の近くの海沿いにあります。

佐良浜のAコープから行くのが、一番分かりやすいです。Aコープの横に〈⬅︎サバウツガー〉という看板が出ているので、矢印の方向に進んで行きます。


途中から案内が〈サバ沖井戸〉に変わるので「ん?」と思いますが、気にせず進みます。


車で行ける道の終点まで進むと、車5台分ほどの駐車場があるので、近くまで車で行けますよ〜!


駐車場の側にはオーシャンビューの座席が設置されています。屋根はありませんが、遠くまで見渡せる開放感抜群の休憩所です。


海まで降りる階段

サバウツガーの説明を書いている石碑の奥に進んでいくと、岩の横を下っていく階段があります。


これがかなりハード!岩を削った階段が123段!

1日に何往復も、しかも水を持って登っていたなんて、昔の人は強すぎます…!

登りは息切れ……


数年前までは階段に岩崩れがあり立入禁止とされていましたが、現在はしっかり岩崩れ防止ネットが設置されています。


階段の折り返し部分は人1人が通るのがやっとの狭さになっています。絶対にすれ違いできません。

一番下まで降りると、海沿いに明らかに人口的なものが!

これが昔の水汲み場の跡です。

少し分かりづらいですが、⬇︎の部分に石積みの井戸があります。(ゴミが溜まって今はちょっと臭いです…)


サバウツガーでの遊び方

サバウツガーからは近くの青の洞窟に泳いで行けるということもあり、シュノーケルで遊ぶ人も多い場所です。

海は岩がゴツゴツした地形で、白波が立っている場所(リーフ)の向こうは一気に深くなっているので、十分に気を付ける必要があります。泳ぐ場合は2人以上で安全に遊びましょう!


井戸がある場所までの階段から見える景色は絶景なので、泳げない季節でも景観地としてオススメです。

スマホでも使える自撮棒を使うと高い目線からの写真を撮ることができるので、さらに海が綺麗に見えます。ぜひ旅行の思い出写真に試してみてください!


サバウツガーからすぐの場所にあるゲストハウスOceanさんが、Twitterで「本日のサバウツガー」を動画でアップしてくれています。リアルな今日の様子が知りたい人はぜひチェックしてみてください。


まとめ

伊良部島にあるサバウツガー(サバ沖井戸)について紹介しました!


サバウツガー
宮古島市指定史跡
住所  沖縄県宮古島市伊良部前里添588-70
駐車場 あり(5台)


昔の人はここから水を汲んでいたのか〜と思うと、その苦労や水の有難みを改めて感じる場所です。

泳げなくても海の景色を見ているだけでも癒される場所なので、伊良部島を訪れた際はぜひ行ってみてください!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!